S-CHALLENGE Bizlog

 
エスチャレンジ代表・フィジカルトレーナー飯島庸一の活動レポートのほか、ワークアウトやトレーニングに関するTips、コンディショニングワークショップやトレーニング講習会のご案内、フィットネストレンドなどをご紹介!
コントレ論:ハードなトレーニングをしている選手ほど、風邪に注意!
「カラダを鍛えていれば風邪なんて引かない」、子供の頃に親や先生に良く言われました。鍛え方が足りないから、風邪を引くのだと。

実は、カラダを鍛えすぎると、風邪を引きやすくなります。正確に言えば、ハードなトレーニングやレースで疲労度が高いと免疫力が低下し、上気道感染症、いわゆる風邪にかかりやすいのです。

複数の研究データによると、「免疫グロブリンA」という免疫物質の分泌速度の低下とトレーニングの量や強度には関係が深いことが明らかになってます。十分な回復期間を設けないで、ハードトレーニングばかり続けていたり、疲労の回復が十分で無い場合、免疫グロブリンAの分泌速度が低下するのです。

この時期、私がプログラムサポートしている選手やチームからのリクエストでは「シーズン近いので、追い込んでいきたい!」というリクエストが多いのですが、風邪を引いて寝込んでしまっては、今でのコンディショニングが台無しになりますので、強度や難易度はある程度高めですが、トレーニング量は少し減らしていきます。

免疫グロブリンAの分泌速度の低下を抑えるためには、ペリオダイゼーション(トレーニングの強度や量、頻度を中長期的に調整する)をもとにトレーニングスケジュールを調整することの他に、緑黄色野菜の摂取も重要な鍵となるという研究結果も報告されています。

よく風邪予防にはビタミンCの摂取が有効、と言われていますが、ビタミンCの摂取の他に緑黄色野菜の摂取も風邪予防には不可欠と言えそうです。

計画的なトレーニングとビタミンCや緑黄色野菜の摂取で、「免疫グロブリンA」の分泌速度の低下を抑えて、風邪の予防をしていきましょう。

当然ですが、加湿、加温、うがい、手洗い、マスクも忘れずに!




| トレーニング・コンディショニング理論 | 14:32 | comments(0) | - |



テッド・リゲティ選手のハムストリングトレーニング
先日、今季最初のアルペンスキーワールドカップがオーストリアで開幕しました。残念ながら天候不良で男子GSについては1本目が終了してキャンセルとなってしまいました。

そんな今季開幕戦で好調な滑り出しだったUSチームのTed Ligety テッド・リゲティ選手のコンディショニングトレーニング映像がYouTubeにアップされていました。





映像は自体重を負荷としたハムストリングのエクササイズです。テッド選手はかなり軽々と回数こなしていますが、実はかなりきついエクササイズです。ある程度、ハムストリングの筋力トレーニングをこなし、さらに膝関節周辺の柔軟性はもちろん、股関節周辺の柔軟性や下半身の連鎖性のレベルが高くないと良いフォームでトレーニングすることは出来ません。

このエクササイズは膝屈曲動作を主体としたエクササイズなので、ハムストリングの中でも大腿二頭筋短頭、半腱様筋、薄筋への負荷が強くかかり、ACL損傷予防などに有効なエクササイズです。

経験の少ない方がチャレンジされるときには、十分にウォームアップして筋温度を上げて、さらに筋の伸張性を高めてから行いましょう。最初は伸展角度が浅くなるように、胸の前に小さいバランスボールを置いて可動域を制限してトレーニングする方が良いでしょう。



| トレーニング・コンディショニング理論 | 09:36 | comments(2) | - |



オフトレ論:イメトレで運動機能を改善させる方法
ウインターシーズンも近づいてきたので、
以前メルマガで取り上げた内容を少し加筆・修正してまとめてみました。

イメトレ(イメージトレーニング)は良い動きのイメージをつくる目的で
取り入れている方も多いと思います。

「お手本になる選手の映像をじっくり見る」
「スローで自分の細かな動きを分析する」
「自分の映像と上位選手の動作を比較する」
といった方法が、ほとんどの人のやり方ではないかと思います。

少し様々な研究結果を元に、イメトレの効用とその方法を整理して
解説してみます。


□イメトレの効用

イメトレの効用は「技術的な動きづくり」だけでなく、
筋出力や筋スピードの改善に関してもイメトレで鍛えることが出来ます。

もちろん筋繊維に負荷を加える訳ではないので、
イメトレしても筋肥大は起きないと思われますが、
筋出力というのは神経回路の優劣によっても変わるので、
脳からの指令が強く速く、そして適切な筋に指令が伝達出来る様になれば、
いま備わっている筋の能力をより引き出すことが可能となります。

実際に研究結果として以下の様な報告があります。
・イメージトレーニングは動作の獲得や運動能力の改善には効果的(Cratty 1967)
・動作を思い浮かべることで、無意識的な見た目に判らない様な筋の活動を引き起こす(Faraday 1971)
・即知の運動を思い浮かべるだけで、神経興奮性の上昇や呼吸循環系活動の活性化をもたらす(Krestovnikov1938)
・イメージトレーニングは運動能力の発達を促進(Ozolin 1971)
*参考文献:Periodization - Bompa PhD著, Human Kinetics

すなわち神経系の発達だけではなく、筋出力や持久系の要素などの
「諸器官の発達」にも役立つ可能性が高いのです。


□イメトレの方法1:動きづくり

映像コンテンツを利用するのが一般的ですが、
利用するコンテンツやその順番で実際の動作改善の効果も研究されていて
大まかに以下の4つのパターンが考えられますが、
記載の順番で動きづくりの効果が高いとされています。

・自分の映像+お手本の映像
・自分の映像
・お手本の映像
・映像なし 

さらに、筋の名称や図、関節の可動のしくみなど
解剖学や動作学などの知識学習を加えると
より高いフィードバックが得られると考えられています。


□イメトレの方法2:運動機能の発達

イメージすることによって、
筋細胞や呼吸循環器系に一定の刺激を加えて
運動機能の発達を狙うことも出来ます。

・特定の筋に意識を集中し、動くイメージをして
 局所的なイメージでアプローチする。

・試合やレースと同じ状況を思い浮かべ、
 さらに実際の経過時間、イメージしながら微細な動きを交えることで、
 実際に近い緊張感が生じ、心拍数を高める。

・実際自分が動ける動作スピードよりも
 若干速い動作を意識的にイメージすることで
 動作スピードを改善する。

・良いポジションでいることをイメージし、
 そこから素早い反応でカラダを動かしているイメージをする。

・坂道を駆け下りる、反対に駆け上がる、
 ウエイトベストを着用している、など
 負荷が加わった状況をイメージして、
 動きのイメトレをする。

・ブーツのバックルが解放している、ノーストック、腕を組んで滑るなど、
 ネガティブな条件や動作規制をした状態でレースをしているイメージで
 イメトレしてみる。

実際の状況よりも、負荷の強い状態、条件の悪い状態をイメージすることで、普段のイメトレよりもより神経系の興奮が強くなり、
より高い機能の発達が促されると推察されます。

トレーニングする時間が無い社会人スキーヤー+スノーボーダーの皆さん。
時間が無くても、電車の中でトレーニング出来ます!

是非、色々なイメトレバリエーションに取り組んでみて、
自分にあったパターンを見つけてみてはいかがでしょうか?



| トレーニング・コンディショニング理論 | 09:06 | comments(0) | - |



スキーオフトレ論:7つの専門的トレーニング
スキーヤーにとって秋期は専門的なトレーニング期になります。

スキーにおける「専門的トレーニング」とは以下の7つに大別出来ます。
・滑走時に使われる筋肉を使ってトレーニングする
・滑走時に使われる運動機能をトレーニングする
・不測の事態に対応出来るリアクション能力をトレーニングする
・「滑る」という物理現象に対応したカラダの使い方をトレーニングする
・斜面に対する動的ポジションの調整能力をトレーニングする
・ターン動作+ターン感覚をトレーニングする
・「雪」という不安定条件に対応するバランス能力をトレーニングする

上3つはフィットネスクラブや自宅などで比較的簡単にトレーニングすることが出来るものが多い思います。ただ下の4つは、普段のトレーニングの中ではかなり意識しないと、難しいと思います。特に「滑る」「斜面」というキーワードに対するトレーニングについては、芝の公園の緩やかな斜面などを利用した方が、効率良くトレーニング出来ます。

特に社会人スキーヤーは平日に公園に行くのは難しいと思いますので、土日を利用して、ということになるでしょう。

学生スキーヤーでも、近くに最適な斜面が無い、ということもあると思います。でもチームで活動しているので、工夫すれば平地でも、斜面の意識を持ってトレーニングすることも可能です。

様々なエクササイズがありますので、1例をご紹介。



先日トレーニングサポートした大東文化大学スキー部のトレーニングの1シーンです。カラーコーンを使ってラテラルジャンプを行っているのですが、軸線をマーカーの中心ラインに置かないで少しずらし〔白線)、バランスボールを腰に当てて、その反動を利用することで片斜面のエッジングやポジショニングに近い状態を作っています。

1人でもトレーニングするバリエーションも色々あります。
コンディショニングワークショップのレポートを通して、少しずつご紹介していきたいと思います。

この時期に大切なのは、いかに培ったフィジカルをスキー動作に適応させることが出来るか、です。

筋力が上がっても、スキーの特殊な動作の中でその能力を発揮出来なければ、雪上パフォーマンスに結びつきません。この秋期のトレーニングでは、いかにスキーの専門性を考慮したトレーニングが出来るか、それがオフトレの仕上げとして、非常に大切です。



| トレーニング・コンディショニング理論 | 19:13 | comments(0) | - |




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